こんにちは。上杉惠理子です。
今日はひと月前から予約して届くのを楽しみにしていた、こちらの本をご紹介させてください♪
『愛される書店をつくるために僕が2000日間考え続けてきたこと』
ハヤシユタカ著 クロスメディアパブリッシング
https://www.yurindo.co.jp/topics/21564/

横浜拠点の創業115年の地方書店 有隣堂のyoutube 番組「有隣堂しか知らない世界」の番組プロデューサー ハヤシユタカさんの本です。

「有隣堂しか知らない世界」は、有隣堂さんの文房具バイヤーさんや取引先の文房具メーカーさん、作家さん、アーティストさんが、愛するアイテムや作品などを紹介する番組。
その偏愛を語るゲストに、番組MCのミミズクキャラクター、R.B.ブッコローが毒舌…じゃなかった素直なツッコミをしていてめちゃおもしろい♪
企業youtubeとしても出版業界の番組としても珍しく、登録者数37.6万人(本日時点)を超える人気番組!!
2020年6月30日に始まった「有隣堂しか知らない世界」は今月で5周年を迎えまして、私自身は2年ほど前からどハマりしています^^
番組も見ていますけど、有隣堂さんに行く回数も増え、ブッコローちゃんのぬいぐるみも買い、番組で紹介されたつけぺんやインクを使うようになったり、、、
すっかり。ファン。笑
マーケティングのネタとしてのおもしろく、このブログでも複数回ご紹介しています。
▼例えば▼



そしてこの本も、正式発売日6月21日の前々日に、限定特典ステッカーとともに届きまして、寝る前にちょっと読もうとしたらおもしろすぎて結局一気読みしちゃった…!!
翌日の横浜へのお出かけに持って行き、二度目読み。

全ての動画を見ているのでどんなエピソードもおもしろい、ということもあるかと思うのですが、マーケティング的にも、学べる要素がたくさんたくさんあります!!
今日、この記事で注目したいのが、この番組の根底を流れる「おもしろさ」の源について。
著名人もどんどん参画し、制作費もかけどんどんクオリティが上がるyoutube。しかもyoutube以外にもSNSはあるし、映画やドラマなどもネット上にいくらでもコンテンツが溢れている。
「おもしろい」内容でないと見てもらえず、youtubeではもう戦えません。
そんな中、「有隣堂しか知らない世界」は、「おもしろい」と思う。
でも「おもしろい」って何?
どうしたら「おもしろい」番組になるのでしょうか??
「有隣堂しか知らない世界」には、「おもしろい」番組になるためのコンセプトがばっちりありました。
それがこちら
企業が発信する情報というのは、とにかく寒い。その理由は建前だらけだからだ。
ビジネスが低調なときは調子の良いことばかり言い、好調なときは謙遜する、ライバル会社に対して本音を言うこともない。
(略)
だが逆に、そんな「建前」がはびこる企業メディア界隈で、老舗書店が「素直な情報」を発信すれば、意外性のあるギャップが生まれ、多くの人の関心を集められるはずだ
『愛される書店をつくるために僕が2000日間考え続けてきたこと』p.60-61
これだ、と思いました。
「有隣堂しか知らない世界」のおもしろさの源は、「素直な情報」です。
素直であることとは…
☑️ 初めて知ったときの反応をそのまま伝える
☑️ 思ったままの発言を伏せず、カットせず、そのまま出す(法律や人権侵害等にならない範囲で)
☑️ 1回の収録はじっくり60〜90分、たくさん話してもらってから編集する(その代わり、編集はめちゃ時間がかかる…)
逆に、素直ではないとは
☑️ 予め知っていることなのに、出演者が「初めて知りました〜」と演じる
☑️ 台本ギチギチに用意してそのまま話させる
☑️ 編集効率のために収録時間を決めて、30分以内でまとめさせようとする
などなど。
MCのブッコローちゃんも、ゲストも、つくりものではない素直な反応をしてもらい、そのまま伝える。
この一点にこだわっている。
それが「有隣堂しか知らない世界」の「おもしろさ」につながっているのだとわかります。
この本、編集でめっちゃ忙しいのに、Pハヤシさん自ら書き下ろしたらしい。。。初版限定の金色ブッコローちゃんの高帯(カバーではない)は、著者Pハヤシさんの自腹らしい…
いろいろすごすぎます…!!
発売おめでとうございます!!
昨日、横浜駅西口ジョイナス地下1階の有隣堂さんに行ったら、入り口に大展開されていました^^

金色ブッコローちゃんの表紙は、初版限定ですからお早めに♪
上杉惠理子