成功するマーケティングには、最初にコレがあった
こんにちは。上杉惠理子です。
突然ですが質問です。
マーケティングの成功とは、何でしょうか?
企業研修でいただいた大事なお声
マーケティングの成功は何かということを、改めて考えるきっかけになったのは、
二年前からマーケティング研修をご依頼いただいている会社さんで、今年前半のフォローアップ研修でのことでした。
「忘れないよう、社員に繰り返し学んでほしい」という社長さんの想いのもと、3年目のご依頼です。本当にありがとうございます…!!
フォローアップ研修といって毎回同じことを話しても、受講くださる社員さんも、そして何より私も飽きちゃう!基本の流れはそのままに、よりこの企業さんのお役に立てるよう、新しい事例やワークを取り入れてお届けしてきました。と楽しめました。18時台でまだちょっと明るくて、陽もだいぶ長くなりましたねぇ〜
前回2月にこちらの会社さんに伺った後、こんなお声をいただきました。
「描いたマーケティング通りに進んだという経験がありません。マーケティングでの成功体験をしてみたいです」
このお声をいただいたとき、あ〜〜〜大事だーーーーー!!!と思いまして。このお声にどうお応えするか、この2ヶ月ずっと考えていました。
まず考えたい、そもそも「成功」とは何か
どうしたら成功できるかの前に思ったことがあります。
そもそもマーケティングでの成功って、何でしょうか??
語源を調べると、成功とは、「功(働き)」をして「成」す。
資産をつくるとか、大企業の経営者になるとか? 一般的に「成功」のイメージはありますが、本来何を成せば「成功」なのかは、決まっていないのです。
私自身が、自分のマーケティングがうまくいっているなと感じた瞬間は、共通の知り合いが全くいない方が和創塾を受講くださったことでした。
それまでは誰かのご紹介とか、繋いでくれる人が間にいたんですね。誰かのご紹介という信頼やご縁のつながりがなくても、私を知ってお客様になってくれた。
マーケティングは、今の自分を超えてお客様と出会える「飛び道具」なので(だから集客に効くのですね^^)、あ〜私のマーケティング活動は間違ってはいなかったと思ったのでした。
こうして「遠くの、未来のお客様と出会えること」も、マーケティングの成功の一つです。
他にも
がっつり売上が上がった!!
(そういえば私のマーケ本の副題も「お金をかけずに売上を上げる」です^^)
本当にお客様に喜んでもらえた!!
リピートしてくださるお客様が増えた!!
などなど、マーケティングをして何が嬉しいかは意外と人によって違います。
これをお読みのあなたにとっての、マーケティングでの成功とは何でしょうか??
温泉街の再生に見る、成功への原動力
何がマーケティングの「成功」なのか??…と思っていたときに、「は!?これか!!!」と気づかせてくれた本&事例に出会ったのでした。
それがこちら。
『温泉街リノベーション
公民連携&星野リゾートで挑む「オソト天国」長門湯本温泉の10年』
のかたあきこ・木村隼斗 著
https://www.amazon.co.jp/dp/4897523508/

私の古巣 星野リゾートが初めて、単体のホテル旅館の再生ではなく、温泉街の再生に関わった山口県・長門湯本温泉。2015年から約10年かけた再生の経緯をまとめた一冊です。
長門湯本温泉、行かれたことあります??(私は未経験!)
1472年開湯、山口県最古の温泉で、1980年代の団体旅行ブームでは人気の温泉地だったそう。
それが時代の流れとともに宿泊者数は半減。2014年には、街の中央にあった大きな老舗温泉ホテルが破綻し廃墟化の危機に!
そんな危機的状況で、星野リゾートにも声がかかり、温泉街全体の再生が始まったのが2015年のことでした。
廃墟になりかけた破綻旅館の建物を解体し、街のシンボルだった公衆浴場「恩湯」もリニューアル。
コロナも乗り越え、温泉街全体に賑わいが戻り、閑散期対策も効き始めている。
まだ道半ばとはいえ、着実に再生へと動き続けている温泉街です。
まちづくりは全国各地で課題だと思いますが、こんなに上手くいっている長門湯本のようなケースは少ないのでは!?と思います。
なぜ長門湯本温泉が上手くいっているのかというと、2016年に星野リゾートが策定を担当したマスタープランが大きかった。
マスタープランの発表で、星野佳路代表が語った要点は二つ。
1. 人気温泉ランキングで全国トップ10を目指しましょう(当時86位)
2. 1のために、長門湯本らしさ6つの要素を磨きましょう(6つの要素は、①外湯、②食べ歩き、③文化体験、④回遊性、⑤絵になる場所、⑥休み佇む空間)
特にポイントだったのが、街の真ん中を流れる川を生かして、昼も夜も皆が川沿いを歩いて楽しめる温泉街にしようとビジョンを提示したこと。
川沿いを歩いて楽しめるというのは、車社会になり旅館が大型化した1980年頃に失われてしまった、長門湯本温泉の原風景だったそうです。
よそ者の星野リゾートが作ったプランでしたが、「歩ける温泉街に戻せるなら成功させたい」「トップ10に入ったらそれはすごいことだよね!」と他の旅館の経営者たちの共感も得ました。
マスタープランができた後、これを実現していくプロセスも丁寧に書かれていますが、めちゃくちゃ大変!!関係者も多いし… よく実現したなぁと思います。
ビジョンを実現するという「成功」
最近つくづく思うのですが、マーケティングでアイデアを出すよりも、そのアイデアをプランにして、実行していく方がずっとずっと大事で大変なことです。時間と労力が何倍も何倍もかかります。
なので本の中で、星野代表が語った言葉も紹介されています。
「マスタープランの大きな役割は、<まちづくりの成果とは何か>を明確にすることです。 ”ビジョンを掲げる”というのは、その象徴的な行為です。具体的な目標を設定するのも同じ理由です。利害の異なる人たちがひとつの計画に沿って動くためには、共通の指標が欠かせません。みんなが憧れる将来像が共有されていなければ、途中の道のりは大変だから嫌になってしまいます」
(『温泉街リノベーション』p60)
実現まで歩み続けられたのは、マスタープランで将来ビジョンができ、それを関係者みんなが実現させたいと思えたから。「こうなりたい」ビジョンが、長門湯本温泉を動かしたとよくわかります。
そして、マーケティングには色々な方法があります。特に現代は、様々なマーケティングツールがあります。AIを使うか、アナログでいくか。ウェブマーケティングで進むか、あえて紙媒体の広告やチラシでいくか。フロントエンドは何にするか。無限ともいえる選択肢があります。
残念ながら、これさえやれば勝てる!という黄金律はないんですね、、マーケティングの基本の考え方に添いつつ、自社の商品や状況によって、都度都度どこでマーケティングの流れが滞っているかを見出し、改善を進めていくしかない。それは山登りのようというか… 目指すゴールを描いておかないと、簡単に横道に外れてしまいます。
マーケティングで「成功」したいなら、どう「成功」したいのかまずビジョンを描いてみてはどう?と長門湯本の事例は伝えてくれます。
しかも、関わる人たち皆が「それいいね!」「それなら実現させたい」と共感し、歩み続ける原動力となるビジョンをまず作る。
そのビジョンを実現できること、というよりビジョンに向かって歩めていることそのものが、「成功」の経験になるのではないでしょうか?
ビジョンを描くのは、難しいことですけど!!描こうとしないと、始まらないし♪
私も、改めて、自分の仕事のビジョンを考えようと思います。
これを機に、ビジョンから考えてみませんか??
上杉惠理子