こんにちは。上杉恵理子です。
「どんなに良い商品をつくっても、知られていなければ存在しないのも同じ」と言ったのはスティーブ・ジョブス。
伝えることはビジネスで本当に大事。マーケティングは、商品価値を確かに伝えていくこととも言えます。
そして、伝える力はどんなに磨いても完成することはない。
今回は伝える力をさらに磨く方法を教えてくれる一冊をご紹介します。
それがこちら。
『自身の価値を最大化する最強キャリアアップ術
自分広報力』
金山亮 著 イースト・プレス
https://www.amazon.co.jp/dp/4781621708
著者の金山亮さんは世界最大手のPRファームで、企業はもちろん、公共政策、選挙など数十年にわたり広報・PR分野で活躍されてきた方。
広報というと新商品発表をしたりテレビや雑誌の人と会う華やかなイメージですが、トラブルやミスが起きた時に対応することも、広報の大事な仕事。金山さんは「100人以上の記者の前でお詫び会見」をしたこともあるそう。
金山さんは現在、デロイト・トーマツグループの広報分野の執行役員をされています。ちなみに、、東大法学部卒でバージニア大学大学院卒。。
たぶんすごい方なんだと思いますが笑、気軽に飲み交わす著者仲間でして、ふつーに執筆に悩んでいた姿も知っているし、飲み会が進むとよく寝てる姿も見ています笑
とってもハートフルな方で笑、私たちは「かなやましっこーやくいん❤︎」と愛を込めて呼んでいます^^
そんな金山さんの初の単著。
長年培ってこられた広報力を、個人のキャリアアップのために組織の中で使うという視点で書かれた一冊。
「広報」というと難しそうですが、伝える力、コミュニケーションを磨く本です。
これからは会社勤めをしていても、ひとりひとりが「自分株式会社」のCEOとして(←ここを「社長」ではなくCEOと書くのが金山さんらしいなぁ^^)キャリアを切り開いていくことが必要だから。
企業に広報がいるように、自分株式会社も自分で広報して、自分の能力や想いを伝えていこうというのが本書です。
また、お勤めしている人に向けて書かれているので、私のような個人事業主や経営者は「組織の中でのキャリアアップは自分にはもう関係ない」と思われるかもしれません。
ですが、企業広報の基礎としても、とても勉強になる一冊です。
広報はマーケティング活動の大切な一つですし、本書で出てくる事例は企業や政治の世界です。
具体的にどうしたら自分広報力が上がるかというと、
- 自分の立場を今の環境の中でポジショニングする
- メッセージ思考で、伝え方を磨く
- アスピレーション(大志)を持ち、自分も人も動かす
の3点です。
私が一番、眼からウロコ、これはすごい!!と思ったのは、②メッセージ思考でした。
メッセージ思考は、ひとつの質問を受けたら、的確且つ魅力的に自分のメッセージを届けるための考え方。
政治家や経営者はこれをしっかりトレーニングしているそう!
本書ではピラミッド型の図でわかりやすく解説してくれています。
質問を受けたらそのまま答えないのね!!そのまま答えなくていいのね!!
なるほどー!
この三角形ピラミッドの図で、情報を整理しておくと自分でもわかりやすくなる…!
いろいろ使える思考法だと思います。
①のポジショニングは、人の価値は相対的なところってあるなぁと改めて思います。
具体的な組織に所属しなくても、大きな社会の中やコミュニティの中での自分の立ち位置を明確にして動くことは、自分の価値を高めることになる。
③のアスピレーション(大志)を持つという話は、私がビジネス講座で「ミッションを考えてみよう」お伝えしているのと近いですね。
アスピレーション(大志)を考えるなど一見難しそうですが、「根」と「翼」という二つの概念から考えてみようという提案は大きなヒントになるのではと思います^^
発売前から気になっていた本なのですが… やっぱりすごかった。
決してさらりと読める本ではありません。
ですが、わかりやすいことと大事なことは別のこと。
カタカナ語も多いけれど、それは日本語で表現しきれない意味があるからなのです。
読み応えのある、骨太なビジネス書。私たちの読み方次第で、いろいろなことを受け取れる本だと思います。
伝える力、一緒に磨いて参りましょう!
『自身の価値を最大化する最強キャリアアップ術
自分広報力』
金山亮 著 イースト・プレス
https://www.amazon.co.jp/dp/4781621708
想いから始めるマーケティング戦略コンサルタント
上杉惠理子