おすすめのマーケティングの本

お客さんが「本当に」欲しいものは何?/『ドリルを売るには穴を売れ』佐藤義典著

こんにちは。上杉惠理子です。

これを書いているのは2025年6月10日。先日、クライアント企業さまで担当したマーケティングフォローアップ研修の準備で、何冊かマーケティングの本を読み直しました。

やっぱり、これすごいわ!!と思った本の中から今日はこちらをご紹介します。

ドリルを売るには穴を売れ
誰でも「売れる人」になるマーケティング入門
https://www.seishun.co.jp/book/10419/

マーケティング入門の超ベストセラー本です。2007年1月に初版が出て、今年の春に42刷になって累計12万部!!…すごすぎる!!

最近はダブルカバーになっているので、内側のこちらの表紙をご存知の方も多いかと思います。

私も会社員時代に読んだのですが、、、当時はピンとこなくて手放しちゃいまして(マーケティング担当なのに爆)

最近、買い直して読み直したところ、「こんなに良い本だったんだ!!」と感激しました(著者の佐藤様、すみません、、汗)

2007年発売なので、ところどころちょっと古い事例もありますが(ADSL回線とか。懐かしい^^ )今読んでも学び深い一冊です。

この本のすごいところは、まずはなんといってもタイトルです。

工具のドリルを買いに、ホームセンターに来た人がいるとします。

その人が本当に欲しいのは、工具のドリルでしょうか??

いえいえ。買いにきているのはドリルでも、欲しいのはドリルで開ける「穴」ですよね!

喫茶店に行って、お金を払って買うのはコーヒーですが、欲しいのはその喫茶店で静かに本を読む時間だったりします。

お土産に焼き菓子を買ったとして、欲しいのは相手が喜ぶ笑顔や、一緒にそのお菓子を食べる時間だったりします。

着物屋さんに行って、お金を払って買うのは着物だとしても、欲しいのは着物を着て得られる自信や特別感だったりします。「着物を着るなんて素敵!」と一目置かれる他者からの評価のこともあります。

ビジネス本を買う人は、お金を払っているのは書籍代ですが、欲しいのはその本を読んで変化成長する未来の自分ではないでしょうか。

クラウドファンディングに参加する人は、リターンも魅力的だけど、そのプロジェクトを応援したくてお金を払うわけです。そのプロジェクトが実現したときの未来が欲しくて買っている。

この、お客さんがお金を払う本当の価値や、買うことで得たい未来を

と言いまして、マーケティングでとても大事な考え方です。

このベネフィットから始まり、マーケティングの基本を「閉店危機のイタリアンレストランの再生プランを考える」というサブストーリーと共に描かれている本です。

…と書くと、私の『弱者でも勝てるモノの売り方』も喫茶店ワーグナーの再生ストーリーなので似ていますが、ラストが

社長や役員たちにレストランの再生プランをプレゼンする

というストーリーで、このプレゼンそのものがとても魅力的です。

私、読みながら感動して、泣いちゃいましたもの!!笑

フリーランスやひとり社長だったら、自分でマーケティングプランを考えたら自分で実行するだけです。

ですが、組織の中でマーケティングプランを考えたとき、決裁者にプレゼンをすることがあるはずです。

そのプレゼンの仕方、自分のプランの魅せ方にも、とてもとても!参考にもなる本です。

私の『弱者でも勝てるモノの売り方』を読み終えて、さらにマーケティングを学びたくなった方に二冊目としてぜひおすすめしたい一冊です。

上杉惠理子