こんにちは。上杉惠理子です。
2021年9月14日の夜、コミュニティ ハナココロで
クロコえりこのマーケティングtalk③あのスープのお店の事業計画
をお届けしました。
私も最近ハマり気味なSoup Stock Tokyoさんのお話を、私なりにマーケティング視点でお話させていただきました^^
スープ専門店なので、よく食べる私にはもの足りなさそう、、と足が遠のいていたのですが、食べてみると意外とボリュームもあるんですね。とっても美味しいし、とここ1年ほど機会あるごとにいただいています^^
Soup Stock Tokyoは現社長の遠山正道さんが三菱商事に在籍し、ケンタッキーに出向していたとき、新規事業として提案して実現したもの。最初は三菱商事の社内ベンチャーでした。1号店は、1999年お台場のヴィーナスフォート店。
1997年年末に新規事業として遠山さんがKFCトップに提案した企画書
「1998年スープのある1日」
この企画書は、今もストーリーマーケティングを学ぶ事例としてよく紹介されます。
「1998年スープのある1日」は、スープ専門店ができることで、みなさんの生活にどんな変化が起こるのかをストーリーで伝える企画書なのです。
例えば。最初に出てくるエピソードがこちら。
恵比寿の日本センタッキー・ブライト・キッチンの秘書室に勤める田中は、最近駒沢通りに出来た(仮称)Soup Stock の具沢山スープと焼き立てパンが大のお気に入りで、午前中はどのメニューにしようかと気もそぞろだ。
1998年スープのある1日
この後にも
早食い大食いの男性もLサイズのスープを食べて、事務所に戻るとベルトを緩めるとか
並びながらどのスープにしようかと迷っているうちに自分の番が来ちゃうとか
今までスターターやサイドだったスープが、主役になっちゃうとか
まるですでに起こっているかのように語っていきます。
しかも最後は、「Soup Stockの成功は、思い返せば、当時のトップの英断があったからだ」とプレゼンの聞き手への一押しで締めくくられています。
このストーリー仕立ての企画書は、本当に素敵で、今もSoup Stock Tokyoのベースなのだと思います。
今回のマーケティングtalkでは、この企画書をベースに私たちが学べる点として、
ターゲティングとペルソナ設定についてお話しました。
マーケティングでは、理想の顧客像を「絞った方がいい」とよく言います。これがターゲティング。
ですが、Soup Stock Tokyoは絞らないのです。
むしろ、SOUP FOR ALL
0歳〜100歳まで、男女・国籍・貧富・宗教を問わず、早朝から深夜、食事、おやつ、夜食まで、やたらと範囲は広く、明快に「スープは嫌い」と宣言する人も無く、さては、これほどのポテンシャリティを持った飲食物は、水をしてもまだ見当たらない
1998年スープのある1日
…このように語り、顧客を絞ることをしない。
一方で、典型的な顧客像として、都心で働く女性というペルソナを設定しています。
そのペルソナである女性がどんな暮らしをし何を求めているかを考え抜いて、メニュー、器、店舗内装などにこだわっていく。
理想のお客様像を思い切って絞らなくても、第一ペルソナをしっかり設定することで商品サービスが洗練される。スープストックはとても素敵な事例だな〜と思っています^^
ご参加くださったみなさんも、スープストックファンが何人もいらして、あのスープが好き!学生時代は入れなかった!とかいろんなお話をシェアしてくださって、とても楽しかったです^^
マーケティングは街にあふれてる!マーケ感覚を日々の生活の中で育てていきましょう♪
それではまた!
想いから始めるマーケティング戦略コンサルタント
上杉惠理子