街で見つけたマーケティング事例

利益を顧客に還元する方法/MOTHERHOUSEのソーシャルポイント

こんにちは。上杉惠理子です。

私のマーケティングの講座で、よく事例で紹介させていただく企業の一つに、マザーハウスがあります。

「途上国から世界に通用するブランドをつくる」というミッションのもと、

バングラデシュでバッグやお財布を

ネパールでストールを

インドネシアやスリランカなどでジュエリーを

インドでお洋服を

作っている会社さんです。

私は2009年に出会ってから15年以上、私が自分で買うバッグはほぼマザーハウスのものです。

今までいくら買ってきたんだろう〜 かなり、ファンだと思います^^ 

そのマザーハウスが一昨日、2025年4月1日こちらの発表をしました。

マザーハウス公式HP 
ミャンマー大地震への支援に関するお知らせ 
https://www.motherhouse.co.jp/blogs/news/202504011128

先日3月28日に発生したミャンマーの大地震に、

マザーハウスでは、お客様からお預かりしておりますソーシャルポイントから200万円分を、ミャンマー大地震により被災された方々の救援・医療活動団体に寄付いたしました。

と、地震発生4日後の4月1日に発表したのです。

マザーハウスは今年3月に創業19周年を迎えましたが、

出店している小田急とかデパート全体がセールをしても、マザーハウスは絶対にセールをしません。

セールを行う理由は、お客さまが喜び集客に効くから開催されることが多いと思います。

ですがひとりの消費者として私は、値引きをしないマザーハウスが大好きです^^

だって、自分が本当に好きな商品を、自分のタイミングで安心して買えるから。

値引きをしないお客さんのメリットについてはこちらの記事で書いています。

セールをしない選択/MOTHERHOUSEの事例から こんにちは。上杉えりこです。 昨日はコミュニティ ハナココロで、 クロコえりこのマーケティングTALK②MOTHER HO...

2000円のお買い物につき1ポイントつけ

25ポイント貯まると 

15ポイントを1500円分として、顧客自身が買い物で利用できます。

今回、ミャンマーの地震で被災した方々に寄付されたのは、このソーシャルポイントの中の200万円でした。

このお知らせを聞いた時、マザーハウスで買い続けてよかったと本当に思いました。

すごく嬉しい。

寄付に貢献できたことも嬉しいのですが、迅速な支援に繋がったことが嬉しいのです。

もちろん金額としては、これから復興に必要となる額に対しては、200万円はわずかかもしれません。

でも何より、寄付のタイミングがすごいと思うのです。

今回はミャンマーへの寄付は、地震発生からわずか4日後。

今のミャンマーは2021年から情勢は不安定で、この状況で緊急支援ができる団体に、支援に必要な寄付が届けられるのはとても意味あることだと思う。

この早いタイミングで決断し、寄付できるのは、ソーシャルポイントという仕組みを作っているから。

最近の他の事例だと、能登の地震でもマザーハウスのソーシャルポイントから寄付されました。その寄付が届いたのは、地震翌日の1月2日でした。

ビジネスで得た利益を還元する方法は、いろいろあると思います。

セールをして値引きをし、お客様に直接還元するのも、ひとつの形。

ですが、理念に合わせて、別の形を取ることもできる。

海外への寄付は、善意の活動と取られがちで、それも大切なことですが、日本で暮らす私たち自身のためでもあると思っています。

だって、世界は繋がっているもの。

提供者側として、マザーハウスのソーシャルポイントの仕組みに学べることは多くありそうです。

ミャンマーの皆様が、一日も早く、穏やかな日常を過ごせますように。微力ながらできることをし、祈りたいと思います。

上杉惠理子