こんにちは。上杉惠理子です。
先日、初めての企画でこちらの単発講座を開催しました。
個人で仕事を始めて、HPを作り、ブログを書き続けていると、雑誌やテレビなどのメディアから「取材させてもらえませんか?」と連絡が来ることがあります。
ですが、よーく話を聞かないと「それ広告を出してってことじゃん!」ということがよくあります。
広告ならちゃんとやることやらないと、ほんっと無駄な出費になってしまいます。。。
この講座では、自分の商品や会社の知名度をあげ、未来のお客様と出会いたい個人起業家や中小企業の経営者向けに、広報の基礎をお届けしました。
取材依頼が来たら、広報案件か広告営業か確認する
この講座を企画したきっかけは、2022年7月上旬のこと。
BS11から和をテーマにした番組の特番に、私が主宰する和創塾を取材したいと、HPのお問い合わせから、制作会社の担当の方がメッセージをくださいました。
和創塾〜きもので魅せる もうひとりの自分〜
https://kimono-strategy.com/?page_id=327
雑誌関係はこれまでもご縁があり、たびたびご連絡をいただいていましたが、テレビは初めて!
ですが、嬉しい気持ちを押さえて、冷静に確認することがあります。
それはこの問い合わせが
取材依頼の広報案件か?それとも広告営業なのか?
です。
広告と広報、似ているようで全く違います。
広告は、伝えたい人が「枠」を買って伝えたいことを伝えること
広告は、「枠」の中で好きなことを伝えられますが、お金がかかります。
広告がどれくらいかかるかというと例えば…
- 日経新聞 全国版 中面1頁 2000万円
- 山手線 中づりポスター1面 7日間 200万円
- 某カジュアル着物雑誌 1/2頁 56万円
- 東京キー局で15秒CM 40~80万円/1回放送
…ひええええ
これに文章のライティングやデザイン、映像などの制作費は別。…大きなお金が動く世界です。
広報は、記者さんや編集者さん、専門家に取材してもらい、お客さんに届けてもらうこと。
専門家の視点を通すことで、より見る人に刺さる魅力的な内容になりやすい。
その代わり、取り上げてもらえるように、こちらから積極的に発信したり提案する必要があります。
広告か広報かが簡単にわかる方法は
取材協力費の負担があるかないか。
テレビだからといって、こちらに取材協力費の負担があれば、それは広告になります。
番組側からオファーがきて、こちらに費用負担がなければ、広報になります。
取材させてほしいというオファーでも、よく聞くと費用負担があったり、別の商材の営業だということもあります。
広告ほどでなくても、少し費用負担してもらえれば取り上げる、というケースもあるので、このあたりの さじ加減はほんっと難しい…!!
今回のテレビ取材の件も「あの、こちらに費用負担はありますか?」と電話の最後で確認したところ
「いえいえ、逆にお礼をお支払いできるのがこれくらいで考えています」
とおっしゃっていただけたので、取材協力費の負担のない広報案件だとわかり、安心しました^^
広報はお金以外の取材協力が必須
ただし、広報は直接的なお金がかからない代わりに、積極的に取材協力をすることが必要です。
例えば、スケジュールは最優先で調整します。
メディアの方はものすごく忙しいので、取材日を決めてスケジュールを押さえなければ、あっけなく流れてしまうからです。
また、メディア側が希望する「絵」が撮れるように、最大限の協力をします。
今回は、ロケ先やモデルさんが必要であれば、こちらから提案し、アレンジをします。
お金で協力できなくても、スケジュールや撮りたい絵を撮るための協力は全力で行います。
この私の広報感覚は、星野リゾート仕込みです。
星野リゾートでは広報担当さんたちが、メディアの取材チームを本当に丁寧にサポートします。
特に私が担当していたトマムは、敷地も広いし、アクティビティも多いし、レストランも多い。「勝手に取材してください」にはならない。
広報さんが必ずひとりは付きっきりで案内していました。
車を回し、各現場担当者と調整し、お客様が映り込まないよう配慮し、最後はトマムみやげのセットをプレゼントしてお見送りしていました。
そして、レストランやアクティビティなど現場のスタッフも
「営業時間外に開けてほしい」
「スキーセットを何人分貸してほしい」
「何時にこの料理を用意してほしい」
といった広報さんからのリクエストに、大変だけどイヤな顔をせずに対応します。
取材してもらうことがその後の集客にどれだけ大切か、現場スタッフまで浸透しているからです。
私はマーケ担当として、広報さんの動きを隣で落ち着いて見てこれましたし、最後は1〜2回、取材対応のお手伝いもさせてもらいました。
あの経験が今も基本になっています。
広報リテラシー講座でお伝えしたこと
起業して数年経つと、広告なのか広報なのかわかりにくい問い合わせが来るようになります。
テレビ!雑誌!と喜ぶだけだと、広告業界のいいお客さんになりかねないので… 起業家&経営者さんは広報リテラシーも大事です。
また、広報案件の取材依頼が来たときに、積極的に関わるかどうかで次の取材につながるかが変わります。
プレスリリースの書き方講座などよくあるのですが、その前に知っておいてほしいことがあると企画したのが今回の講座です。
星野リゾートでの学びもふんだんに入れまして
✔︎ 広告と広報の違い
✔︎ これは広告?オファーの見分け方
✔︎ 広告と広報それぞれの費用対効果の測り方
✔︎ 広告なら、必ずここまでやって!!
✔︎ 広報による取材記事なら、必ずやることとやってはいけないこと
✔︎ テレビや雑誌掲載を目指すなら、まずやること
という内容で約2時間でお届けしました。
受講くださった方からのご感想
参加された方からのご感想をいただきましたのでご紹介します^^
広告と広報の超基本を教えていただきました。
お話を聞きながら思ったのは、この内容は土台部分のとっても大切なコトなのに、超基本過ぎて、逆に恥ずかしくて誰かに聞けない人や、「分かったつもり」になっている人が多いのではないかな、ということ。
私は「すでに知っていたことの一歩先」を教えていただけて、とっても有意義な時間でした。特に後半の1時間はあっという間!有意義な上に楽しい時間でした。ありがとうございました^^
広告と広報の違い?改めて聞かれると言語化出来ない自分が講座終了後には自分の言葉で、しっかりと認識できるようになりました。
なんとなく大事そうな広報という領域ですが、何となくではなくメッチャ大事だと判明。(笑)
しかも、広報のポイントをしっかり伝えて頂きながら少数開催ということで個別コンサルを受けてる間隔で受講できたことに感激です。
上杉さんのお人柄が垣間見えながら星のや出身のお話などあっという間の2時間でした。
マーケティングは幅が広く何を勉強すれば分からなくなっている人は一度、上杉さんのお話を聞いてみるのも良いのではないでしょうか。
とっても嬉しいご感想をありがとうございました!
この講座は今後も定期的に開催する予定です。ご案内を希望される方は、メルマガに登録してお待ちください^^
想いから始めるマーケティング戦略コンサルタント
上杉惠理子