街で見つけたマーケティング事例

予約でぎっしりの美容室の理由

こんにちは^^ 上杉惠理子です。

昨日7月23日、美容室に行ってきました。

ショートスタイルにしてもうすぐ3年になります。

ショートスタイルは1ヶ月に一度は美容室に行かないといけないのですが、日々のお手入れとセットはむちゃくちゃ楽。私はこれが合ってるなぁと思います。

お世話になっているサロンは予約でぎっしり

この一年ほど、地元・八王子駅のサロン HAIR MIZUKOSHIの水越さんにお世話になっています。

HAIR MIZUKOSHIはオープンして3年目。

アシスタントさんを雇わず、シャンプーからカット、ヘッドマッサージ、ドライヤー、スタイリング、全てご自身で行うプライベートサロンです。

水越さんはめっちゃ鍛えて日焼けした海の男で、話す声は穏やかで聞き上手。

海を愛するサーファーさんで、内装は爽やかな海の印象。毎週、月&火曜日は海に行くためお休み。

お料理するのも飲むのも好きな方なのでお店は19時閉店。お店で手作りスイーツを出してくれたりします^^

立地は東京の西側、八王子駅から徒歩5分。八王子駅周辺はここにも、そこにも、たくさん美容室がある激戦地区です。

ホットペッパーなど広告は一切出さず、初回割引などもない。HPはなくて、Facebookページがあるのみ。

だけど予約の相談をするときに、ちらりと見えるGoogleカレンダーは

朝から夕方まで予約がぎっしり。

…すごくない!?

強みは何ですか?と聞いてみた

昨日カットしてもらいながら、美容室業界の話などいろいろ聞きまして(ついついインタビューしたくなる性分。笑)

サロンの強みの話になったので

「こちらのサロンの強みは何だと考えていますか?」

と聞いてみました。

そしたら…

「時間通りにお客さんを帰すこと」

と即答。

聞いた瞬間は「ほお!?そこなんだ!?」と驚いたのですが、詳しく聞いて納得。

美容師が提供するのは、髪に関わる技術。その技術をお客さんに約束した時間内で提供するのが仕事。

いつまで時間かかるかわからないのはお客さんの時間を無駄にすることだし、ましてや予約の時間にきて、前の人が終わっていなくて待たせるのはあってはいけないこと。

きっちり終わらせられるから、余計な空き時間を挟まずに次の予約を入れられる。

そして、時間をきっちり守るために

お客さんもお店のペースに合う人しか受けない。

例えば、ふらりと通りがかった新規のお客さんは、例え時間が空いていてもその場で受けない。必ず予約をとって、改めて来てもらう。

通っていると予約を入れておかなきゃ、とお客さんもわかってくる。結果、全体の8割のお客様が次の予約をとって帰り、しかも来店頻度は1ヶ月以内の人がほとんど。

私も水越さんのサロンにお世話になるようになって、4週間後に次の予約をとって帰るようになりました。

そうすると「次はいつ美容室行こう〜」「連絡しなきゃ」と悩む時間がなくなる。「伸びちゃったーうっとおしい〜」とストレスフルに感じる日もなくなる。ケアし続けているから、日々のセットがますます楽になっていることもだんだんわかってきました。

在り方から全て決まっている

こういうお話を聞くと、

在り方が現実の商品/サービス、そしてお客さまをつくるんだ、と改めて思います。

在り方が決まるから、日々の行動が決まる。

日々の行動から、商品/サービスが生まれる。

そして、その商品/サービスを必要とするお客さまが集まる。

▲図にしてみました。ベースの在り方から積み重ねていくイメージです。

お客さんと対等の関係でありたい、むしろサロン側がお客さんを選べる状態でありたい。

この在り方が決まっているから、<時間をきっちり守る> という行動が決まる。

そうすると完全予約制、というサービス内容も決まる。髪がいたむ前に継続してケアし続けるためサービスも固まっていく。

そして、そのサービスに合ったお客さまがリピートしていく。

企業体になると、在り方は「ミッション」や「クレド」という形で表現されます。「ミッション」と言われると、遠く先にある星でみんなで目指すもの、というイメージをお持ちの方も多いのではと思います。

でも私は最近、在り方やミッションは遠くにあるものじゃなくて、全てのベースなんだなと思うのです。

これをお読みのあなたは、どんな在り方をベースにお持ちですか?

上杉惠理子