街で見つけたマーケティング事例

よなよなエールの会社が存在する理由/ヤッホーブルーイングの事例より

こんにちは。上杉惠理子です。

2021年6月2日の午後、慶應SFCのPR戦略のZOOM講義を聴講しました。

この講義を担当されている先生が、星野リゾート時代の大先輩なのです。しかも昨日は 星野リゾートのグループ会社 ヤッホーブルーイングの広報さんがゲスト登壇されるとのことで、一般聴講もOKとお誘いいただきました。

大学生と一緒に、オンライン化した大学の授業を体験♪ 貴重な時間でした!

ものすごい情報量だったので、とても全部は伝え切れないのですが…個人的にとても印象的だったことをシェアしたいと思います。


ヤッホーブルーイングは、軽井沢拠点でクラフトビールを作っている会社です。

ヤッホーブルーイングというよりも、「よなよなエール」や「水曜日のネコ」「インドの青鬼」など、商品名でご存知の方も多いかと^^

星野リゾートもユニークですけれど、ヤッホーはさらにユニーク!笑

今回はヤッホーの広報さんが

  • 日本のビール市場概況とヤッホーの理念
  • 「さん付禁止」が原則の社内コミュニケーション
  • 商品開発事例① マーケットイン思考での「水曜日のネコ」
  • 商品開発事例② プロダクトアウト思考での「バレルフカミダス」
  • ファンを創るリレーションマーケティングの実践

とマーケティングや広報についてまるっとレクチャーくださって、私もものすごく勉強になりました!


今回のお話で、私が印象的だったのは…

「ヤッホーが存在する意義」

をスタッフみんな、ど真面目に考えているところ。

ヤッホーブルーイングはとっても個性的なビールを作るのが特徴です。

「100人にひとり、熱狂的にファンになってくれればいい」と徹底して尖った商品開発をしています。

その背景には現在の日本のビール業界の現状があります。

ヤッホー含めた日本のビール業界は、若年層のビール離れ、健康志向などで市場は縮小傾向にあります。

この日本のビール市場を、なんと、

大手4社とオリオンビールで99%を占めている…!!

日本の大手のビールはこの品質でこの値段はすごいと、世界的にもとてもレベルが高い。クラフトビールは残りの1%に400社がある状態。

 一方で、世界のビールには100以上の種類がある。

だけど日本の大手が作っているのは100種以上のビールのひとつ、ラガービールの、そのうちのピルスナーがほとんど!!

この日本ビール市場で、ヤッホーの理念は

ビールに味を!
人生に幸せを!

ピルスナーで画一化している日本のビールにバラエティ(多様性)を加え、幸せな人を増やしていくことが、ヤッホーが目指すこと。

そのために、ヤッホーが存在する。

…ということは、売上が伸びても、大手と同じことをするなら、ヤッホーが存在する意味がないということ。

売れるからと日本人が慣れているピルスナーは、ヤッホーは作らない。

100人にひとりに刺さればいい、ということは他の99人に受け入れられなくていい、と結構本気で割り切っている。

マーケティング戦略の肝、ファンとのイベントは外注せず全部スタッフで運営する。

昨日も広報さんが、「ヤッホーが存在する理由」と何度もおっしゃっていたのがとても印象的でした。

商品開発でも、マーケティングでも、経営でも、社内コミュニケーションでも

「これをするなら、ヤッホーが存在する意味がある」と言えるか

が全ての基準になっている。

「自社の強み」「自社らしさ」 を考えてる企業はたくさんある。

だけど、存在そのものまで、自分たちで真正面から問いかけている会社ってなかなかない。

結果として、ヤッホーはおもしろい会社と認知されているしヤッホーのビールを飲みながら、美味しさはもちろん、自由や開放感、独創性といった価値をお客さんは感じてファンになるのだと思います。


お話聴いて、久々によなよなエールが飲みたくなりました^^ ふわっとフルーティな香りが先に来て、お味はコクや甘みや苦味やいろいろなものが調和して…やっぱり美味しいビールだなぁ❤︎ 

通販やサブスクもやっているので、お酒飲める方はぜひチェックしてみてください♪

ヤッホーブルーイング公式HP
https://yohobrewing.com/

父の日限定セット…私も欲しい❤︎

それではまた! 

想いから始めるマーケティング戦略コンサルタント
上杉惠理子