こんにちは。上杉惠理子です。

前々回の記事で、「お客様と直接ゆっくりインタビューをしてみる」ということを書いてきました。

お客様インタビューで本音を聞くために、大切にしたい3つのこと こんにちは。上杉惠理子です。 あなたは、自分の商品を買ってくれたお客様に 直接会って もしくは オンラインで、じっくりご感...


お客様インタビューの方法に特化してまとめた、マーケティング本はほぼ無い…。

そこでヒントになるのではと思い、社会学で聞き取り調査をされている岸先生のこちらの本を前回ご紹介しました。

『生活史の方法――人生を聞いて書く』
岸正彦著 ちくま文庫 2025年11月発売
https://www.amazon.co.jp/dp/4480077138

誰かの話を聞くということ/お客様インタビューのヒントに。 こんにちは。上杉惠理子です。 前回の記事で、お客様インタビューをおすすめするお話を書きました。 https://omoit...

そしてもう一冊、ご紹介したい本がありまして…それがこちら。

『死ぬまで生きる日記』
土門蘭著 生きのびるブックス 2023年4月発売
https://www.amazon.co.jp/dp/4910790098

著者仲間で出版スクールのサポートを一緒にやった 宮川直己さん と内田晋平さん とお世話になった編集者さんと、先日4人でゆっくりお会いしまして最近読んだ本や「人生の一冊」を話して盛り上がったのです^^

↑左から宮川さん、内田さん(浴衣できてくれた!^^)、うえすぎ。良き仲間でございます^^

そのときに、宮川さんがご紹介くださったのが、この土門蘭さんの『死ぬまで生きる日記』でした。

どんな本かというと…

「楽しい」や「嬉しい」という感情は味わえるのに、どうして「死にたい」と思うんだろう?カウンセラーとの対話を通して、ままならない自己を見つめた記録。

(本書の帯より)

10歳の頃から20年以上、毎日のように「死にたい」と思っていた著者が、オンラインカウンセリングと出会い、カウンセラー「本田さん」とZOOMで対話してきた2年の道程を書き綴ったエッセイです。

「死にたい」と思っても、別にこの世界が嫌いなわけじゃない。「楽しい」「嬉しい」こともあるのに、なぜ「死にたい」と思ってしまうのか… ご自身でも辛く、そして大きな謎だったそうです。

カウンセラー側ではなく、カウンセリングを受けているその人が、ここまで丁寧に詳しく、そのときそのときの問いや感情を書き記した本はなかなか無い…!

貴重な本をご紹介いただきました!宮川さん、ありがとう!!^^ 

何よりも、書いて世に出してくださった土門蘭さんに、心から感謝を!!

この本から学べることはたくさんありますが…

親しい人、身近な人だからこそ言えないことは、たくさんある。私の抱える記憶や感情が、大事な人を傷つけるかもしれないことはもちろん、それを大事な人に否定されるかもしれないことも恐れていた。

だからこそ、なんのしがらみもない、共通の友人もいない、本名すら知らなくていい間柄を私は求めたのだ。「自分とは関係ない人だからこそ、なんでも話せる」、そう思って。

「話す」ことは「放す」ことだと何かの本で読んだことがあるが、これまで自分一人で抱え込んでいたものを他人に話すことで、実際とても心が軽くなっていき、手放すことができていったように思う。

(第11章より/下線は筆者加筆)

45分のカウンセリングを2年続けていく、その積み重ねがあってのことで簡単なことではないのですが、話すことでこんなに変化が起こるって、すごいことだと思うのです。

また、本名も知らないカウンセラーさんだから話せたとも言えますが、まずカウンセラーさんと話せたことで、その後親しい友人や家族にも話せるようになっていかれました。

…なんて大きな、大切な変化なのでしょう…!!

前回ご紹介した『生活史の方法』では、研究調査をする立場からお話を聞く方が書かれたので、聞く上で大事にすること・気をつけることを多く書いていらっしゃいました。

一方で、この本ではいろいろ大事な前提条件(利害関係がない関係である、ジャッジしないで聞く姿勢がある…etc)などなどありつつ、でもほんっと!「話す」「聞く」という対話が、蓋をしてきた感情を解放し、見過ごしていた大事なものを再発見し、ご本人の謎をほどいていく。

…すごい。

ほんっとにすごい。

もちろん、カウンセリングとお客様インタビューはまったく別のものです。

でも、「誰かに問いかけてもらい、話し、それを聞いてもらう」という行為そのものに大きな力がある。

私自身も一時期、深く対話するコンサルティングを受けて、大きく変化した経験もあり、この本を読んで、改めてそんなことを思いました。

カウンセラーになる必要なんてないけれど(できる人は限られますから!)、誰かに話す、誰かの話を聞く、という それこそ人間でしかできないことの可能性を感じます。

「こんなこと話していいかなぁ… 」と話し手は思いがちで
「こんなこと聞いていいかなぁ…」と聞き手は思いがちですが
どうぞ怖がらないで、対話をしていただきたいなと思います。

『死ぬまで生きる日記』
土門蘭著 生きのびるブックス 2023年4月発売
https://www.amazon.co.jp/dp/4910790098

それではまた。

良き夜をお過ごしください。

想いから始めるマーケティング戦略コンサルタント
上杉惠理子

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