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自己実現を目指す起業は飽きる

こんにちは。上杉惠理子です。

昨夜2022年9月28日は織恵さんと共催している講座 <ビジネスの循環をつくる6ヶ月プログラム>4回目。

「仕事とは」をテーマに織恵さんが講座をしてくれました。

私、2015年に起業したとき、起業ってものすごい自己実現の手段なんだと思いました。

特に講座やコンサルの無形商材ビジネスですから、自分を前に出さないとお客様に届かない。

自分ってなんなんだ??

自分は何を伝えたんだ??

と考え続け、メルマガやブログを書き続けました。

自分の見せ方も、どうしたら素敵で、信頼感あるように見えるんだろうと考え、いろいろ変えていきました。

ところがその後、間にいろいろあった後、なんだか飽きちゃったんです。

2020年頃、一冊目の本を出した後

自己実現を目指す生き方に飽きてしまったのです。

織恵さんに「飽きた〜、人生に飽きた〜」って言い続けていました笑 

当時はおなじような課題がまたきたーっていう感じで(自分が乗り越えてないからおなじ課題がくるんですけど!)、こんな人生ならもういいよ、、、と思っていました。

稼ぎたい

成長したい

評価されたい

自分を変えたい

そうした自己実現を目標に起業することは、すごくエンジンかかるし良いこと。

だけど、それだけで仕事をしていると燃え尽きるか飽きる、というメンタルのメカニズムを昨日織恵さんが改めて説明してくれて

「そうそうそうそうそうそう」

とひとり、ふかーく納得したのでした。

最近、草木染で着物をつくる人間国宝 志村ふくみさん(97歳)のエッセイを読み直しています。

「桜の花びらを染めても桜色にはならない、桜色に染めるのは花が咲く前の枝からだ」とか、志村ふくみさんは、私にとっては草木染めの不思議を教えてくれた方です。

『教養としての着物』にも参考文献として一冊ご紹介しています。

昨日、パラパラとめくったときに、仕事についてこんなことを書いていらっしゃいました。

少し長いですが引用します。

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何のために織るのか、好きだから、やりたいからだけではない。

自分の生きる根源につながる仕事だからだと思う。

長く仕事をしてきて、一度もこの仕事を放り出したいと思ったことがなく、片時も仕事のことは離れず、やればやるほど興味が湧き、次々と新しい発見があった。

それが自然との深いつながりだと気づいたのは大分経ってからだった。

これは織の場合だけではなくあらゆる仕事の元はそこに在ると思う。

もし自然に反する仕事を続けていたら体をこわすか、精神的に行きづまるだろう。

自分のためにはじめたことがいつの間にか人のためにもなっていることが自然の仕事だと思う。

(『伝書 しむらのいろ』志村ふくみ)

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「自己実現」と、「自分の根源につながる」こと。

もし自己実現が別の自分になることであれば、「自分の根源につながる」とは全く違う方向になる。

志村ふくみさんは、草木で染める、手で織る、という具体的な仕事を通じて、自然の理や人類の叡智まで深く感じていらして、それをエッセイで言葉にしていらっしゃいます。

最近やっと、情報を得るためではなく、志村さんのエッセイを読めるようになってきた気がする。

何のために仕事をするのか。

これをお読みのあなたはどう感じていらっしゃいますか?^^

それではまた!

想いから始めるマーケティング戦略コンサルタント
上杉惠理子