基本はこれだけ!マーケティングのツール

プロフィールは3つ書く

こんにちは。上杉惠理子です。

これをお読みのあなたは、ご自身のプロフィール文を用意されていますか?

個人事業主であれば、自分のプロフィール。
法人であれば、社長のプロフィール。
数代社長が続いている会社であれば、会社の沿革も。

マーケティングにおいて、商品/サービス提供者のプロフィールはとてもとても大切なものですが、

プロフィール文は、掲載する場所やメイン読者によって、書く目的、文字数、書く内容が変わります。

この記事では、私がおすすめする基本の3つのプロフィール文をご紹介します。

もっと知りたいと思われたら勝ち!150字プロフィール

Twitterの自己紹介欄(160字)やInstagramの自己紹介欄(150字)、Facebookの個人アカウント トップページの自己紹介欄(100字)など、短い字数制限がある100字から最大200字のSNS用のプロフィール文です。

この100字版プロフィールを読んで欲しい人は、SNSで初めてあなたを見かけた人です。

初見の人が、パッと見て読んで興味を持ち、さらにあなたの他の投稿を見てくれることが、この150字版プロフィールの目的です。

道端で通りがかりの人にアピールする、カフェやレストランの看板の様なイメージですね。

150字前後という文字数制限の中でここに書くことは3つ。肩書き、実績、次の顧客動線です。

肩書き:
「何をしている人か」がわかりやすく、特徴のある肩書き

実績:
創業年数、拠点数、クライアント数、講演回数、著作名など

次の顧客動線:
興味を持った人に次の行動を促すもの。無料電子書籍やお試しサービスなど。

とにかく字数が限られるため、敢えて文章にせず、キーワードだけを書くのもおすすめです。

例えば…ということで、私のSNSのプロフィールを載せておきます(2024年年始更新!)

▼一番短いFacebookトップの自己紹介100字

▼インスタは着物に特化しているの着物のことを重視。インスタは基本、プロフィールにのみリンクが貼れるので、これを何にするかも工夫し甲斐があります。

▼X(旧Twitter)いろいろな人が見るのを想定。意外と多めにかけますねぇ

いろいろな人のプロフィールの書き方を見て、「この人をもっと知りたいな」と思った人の書き方を参考にして書いてみてください^^

共感と信頼を得て新規顧客に出会う1000字版プロフィール

次に用意するのが、未来のお客様の共感・信頼を得るための、500字から、最大1000字のプロフィールです。

※ 商品・サービスの内容は別のページ等で、しっかりと表現されていることが前提です。

この1000字版プロフィールで伝えたいことは「何をしているか(=商品/サービス)」ではなく、

「なぜ私が、その仕事をするのか(=理念)」と、
「なぜ私が、それを提供できるのか(=資格)」です。

理念と資格を語ることで、共感と信頼を得る。そうして新しいお客様になっていただくことができます。さらに、あなたのファンになって、ご紹介にもつながります。

こちらの記事に書いていますが、提供者の「人」が購入の決め手になるタイプの顧客層には、1000字プロフィールは欠かせません。

私たちが買っているモノ、売っているモノ/商品購入の3つの決め手 こんにちは。上杉惠理子です。 私は消費者としてモノやサービスを買うとき、 私は本当は何を買っているんだろう? と、ふ...

1000字版プロフィールの目的は、お客様の共感・信頼を得ること、それによって売上をつなげることです。

一方で、「なぜそれをやるのか(=理念)」「なぜそれを提供できるのか(=資格)」を書こうとすると、情報量が増え、文字数が必要になります。

ただ長いだけの文章は、なかなか読んでもらうことはできない。学歴や職歴、受賞歴などを西暦順に箇条書きにしただけのプロフィールは、読まれたとしても記憶に残りません。

そこで、ストーリーの力を借ります。

もしあなたが「昔話の桃太郎の話を話してください」と言われたらどうしますか?「おじいさんとおばあさんがいて、桃から生まれた桃太郎が、犬やキジ、猿たちを仲間にしながら鬼退治に行って…」と、大まかなストーリーを話せる人は多いのではないでしょうか。

これがストーリーの力です。

起承転結やV字回復のストーリーにすることで、読み手に最後まで興味を持ってきちんと読んでもらうことができます。そして、ストーリーは記憶にも残りやすい。記憶に残りやすいから、「ねぇねぇ聴いて。こんなすごい人がいてね」と人に話したくなり、口コミが広がるのです。

とはいっても、自分のストーリーを書くことに慣れていない人がほとんどです。そこでおすすめの1000字版プロフィールのストーリーの型がこちら!

1000字版プロフィール基本型 起・転・展・結

起:生まれから子どもの頃の興味や性格、育った環境
  (今の仕事に何らかの関連があることを中心に書く)

転:事業を始めるキッカケとなる出来事
  (自分や親しい人が経験した挫折や悩みなど)

展:商品化までの努力や工夫
  (提供できる資格があることを伝える)

結:商品化してからの実績、これからのビジョン

この起転展結で、それぞれのパートを200字程度でまとめると、すっきりバランスの取れたプロフィールが出来上がります。

1000字版プロフィールをつくるときに参考になるのが、ビジネス書の著者プロフィールです。特に新人著者のプロフィールは、まだ実績が少ない分、ストーリーで引きつけようとしっかり書かれていることが多いので参考になります。

テクニックとして、実際に書くときには

  • すごい!と思われることは具体的に、固有名詞や数字で書く
  • すごくないことは、固有名詞や数字で書かない
  • ウソは絶対にNG、だけど黙っていても良い(全てを書こうとしなくて良い)

という三点に気をつけてみてください。

出来上がった1000字版プロフィールは、例えば次のようなシーンでどんどん活用してください。

・ホームページやブログの自己紹介ページに載せる
・Facebook 基本データ内の自己紹介、プロフィール画像の説明文、カバー画像の説明文に載せる
・プレスリリースに添付資料としていれる
・出版企画書に添えるプロフィールとして使う

大きな枠でメディア露出を目指す 5000字以上の超長文プロフィール

最後の3本目は、

5000字以上の超長文プロフィールです。

あなたがどこでどんな人に囲まれて、生まれ、育ったのか。物心ついたときから、小学生の頃、中学生の頃、高校生の頃、大学や専門学校生だった頃、それぞれ何に興味を持ち、時間とエネルギーを注いだのか。初めて仕事で体験し学んだたことは何か。なぜ今の仕事をしたいと思ったのか。専門性を身につけるために何をしてきたのか。事業を立ち上げてから何を考え何にチャレンジしたのか…。できるだけ詳しく、人生を書き綴っていくものです。

1000字版プロフィールの起転展結のようなストーリーではなく、いろいろな野菜を店頭にずらりと並べた八百屋さんのように、エピソードをギュギュギュッと詰め込んだ文章になります。

誰がそんなに長い文章を読むの??と疑問に思われるかもしれません。

想定する読者は2タイプあります。

まず、ファンになってくれたお客様です。

あなたのことが大好きになったお客様は、長い文章でも読んでくれます。むしろ読みたいと思っています。ここまで話してくれてありがとう、と感謝してくれます。そして、あなたの人生から多くのことを学び、受け取っていきます。著名人の伝記と似ていますね^^

超長文プロフィールを読んでくれたお客様は、ファンの中でも、コアファンという存在になっていきます。金銭的なメリットがなくても先頭を切ってPRをしてくれたり、事務方を引き受けてくれるビジネスパートナーになったり、あなたの仕事を一緒に支えてくれる存在になります。

この超長文プロフィールを書いたら、ブログやホームページの1000字版プロフィールの後に続けて載せてみてください。もし、あまり不特定多数の人に見られたくないと思ったら、独立したページに掲載し、1000字プロフィールの後に「さらに詳しいプロフィールはこちら」としてリンクを貼るのも方法です。

そして、5000字以上プロフィールのもう一つの想定読者は、

メディアのプロデューサーやライター、編集担当者といった人たちです。

雑誌や新聞、テレビなどメディアに取材してもらうことができれば、広告費をかけずに一気に多くの人にあなたの存在を知ってもらうことができます。

ところが、取材は待っていても取材はこないもの。「こんな商品サービスや情報がありますが、記事にしませんか?」とメディアにアプローチをするときに添付するのが、詳しい代表者プロフィールです。

雑誌アエラ「現代の肖像」、TV東京「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」、TBS「情熱大陸」、NHK「プロフェッショナル」など、起業家/社長が大きく長い尺で取り上げられるコーナーや番組ほど、詳しいプロフィールが必須です。取材の前、企画が通るかの段階で、取材し番組で紹介するに値する人か議論されます。そのときの大切な判断材料が超長文のプロフィールなのです。

また、雑誌の連載も、プロフィールをもとに連載の章立てが決まることがあります。元のプロフィールが長いほど、連載のネタが増え、連載期間も長くなります。そうした連載から、商業出版に繋がるケースもあります。

5000字以上の超長文プロフィールの目的は、メディアのプロデューサーや編集担当者が、

自分の腕を奮って料理(=記事や番組)をつくれるよう、料理に使えそうな素材をずらりと並べて見せることなのです。

テレビの情報番組や雑誌など、よーく見ていると、新商品コーナーなどは小さい枠で、大きな枠で紹介されるのは商品をつくり提供する「人」なのだと気付きます。取材されているのは実は、商品ではなく、人なのです。

私の広報PRの師匠、PR戦略コンサルタントの 野呂エイシロウさんは「プロフィールはとっても大事。詳しければ詳しいほどいい。そして常に書き直しておきなさい」といつも言います(そんな…大変…!!←私のココロの声)

<参考>
野呂エイシロウさんのプロフィール(約4500字)
https://note.com/noro/n/n314420ceb3f

…と、ここまで読んで、さぁ書いてみよう!と思った方に、5000字以上のプロフィールを書くときの注意点を二つお伝えしますね。

ひとつは、詳しければ詳しいほどよいとお伝えしましたが、

お仕事と全く関係ないこともあるはずですし、今は書けないこともあるはずです。それは無理して書かなくて大丈夫です。ただし、これは仕事と関係がないだろうと思っていたことが、実は繋がっていた、ということもよくあること。書きながら、「あ。全然関係ないと思っていたけれど、意外と繋がっているんだ!」と思えたら素敵ですね^^

もうひとつは、個人情報や固有名詞をどこまで具体的に書くのか、きちんと考えること。家族、ビジネスパートナーやお客様など、あなたの人生に深く関わってれた方とのエピソードも必ず出てくるはずですが、大切な人を傷つけたり、迷惑がかかることがあってはいけない。どこまで書くか、気をつけて、ときに相手に確認もとりながら、愛と感謝を持って書いてください。

代表者自身の人生そのものが価値

『愛するということ』という本の中で、著者のエーリッヒ・フロムは「たくさんのもっている人が豊かなのではなく、たくさん与える人が豊かなのだ」と語り、では何を与えるのか?を次のように語っています。

自分の中に息づいているものを与えるということである。自分の喜び、興味、理解、知識、ユーモア、悲しみなど自分に息づいているもの全てを与えるのだ。このように人は自分の命を与えることで他人を豊かにし、自身を活気づけることで他人を活気づける。

— エーリッヒ・フロム『愛するということ』第二章 愛の理論より

ビジネスをする私たちが、与えられることのは、商品やサービスそのものだけではありません。フロムが言うように、喜びや興味、理解…などなど自分に息づく、自分の生命そのものを与えることができる。

振り返ってみれば私自身も、著名な経営者の人生の本を読んで、経営者としての在り方を学んできました。

ぜひプロフィールにあなたの人生を表現し、お客様の心を捉えていかれてください。

「プロフィールがない!」と気づいた方へ

この記事をここまでお読みくださりありがとうございます^^

「プロフィール…持ってない!!」と気付いた方へ。

まずはお持ちのSNSのプロフィール欄を埋めてください。100〜150字なので、いつも口頭で自己紹介している感じで良いのでとにかく入れる。やろうと思えば30分でできるはずです。

その上で、第一にやるべきことは

5000字版はあとまわし!何よりも必要なのは1000字版です。

実は1000字版を書くのに一番早い方法があります。それが

私もこれまでにプロフィールを書かせていただくお仕事をお受けしています。もし、私上杉に書いて欲しいと思われたら、下記のマーケティング診断にお申し込みいただきご相談くださいね^^

上杉惠理子

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