あの社長のすごさの肝はどこ？／トップの在り方は組織の在り方に直結する

こんにちは。上杉惠理子です。

clubhouseで毎朝行われてる番組 ＜「今日も元気にバッチリ！」小さなチャレンジがミラクルを作る♡＞。この番組の月曜日のMC エステティシャン 渡辺益代さんに「挑戦する人」というゲストでお招きいただきました。

30分ほどの時間で、和装イメージコンサルタントとして起業して、マーケティングの本を出して、その前に星野リゾートでトマムのマーケティングをガンガンやって、今マーケティングのコンサルとしてもお仕事をするようになって…そんな経緯をお話しました。

この番組の中で、こんな質問をいただきました。

「ボクはエンタメの仕事をしていて、星野リゾートの代表 星野佳路さんをすごい人だなぁと思っているんですが、あの方のすごさ、すごさの肝って何だと思いますか？」

私が答えてしまっていいのかな、と思う質問だと思いましたし、限られた番組の時間内では応えきれないと思い、このブログに書きまとめたいと思います。そして、質問くださった方に送ろうと思います^^

星野リゾート代表の星野佳路さん。

テレビなどでもよく取材をされるので、ご存知の方も多いかと思います。どんな人かざっと紹介すると…

・軽井沢の星野温泉旅館の4代目（創業社長ではありません）

・社長を継がれたのは1991年。当時は軽井沢の温泉旅館１軒のみ。

・継いでから運営特化に切替え、この30年で（特に後半15年で） 日本全国、バリや台湾含め40数施設を運営する規模に成長

・数年前にホールディング化し、現在の肩書きは 代表

・年間60日滑走を目指す 超スキー愛好家

…です。

今でこそ星野リゾートというと、日本なら多くの方がご存知ですが、私が入社した2011年当時でまだ、一部の旅行好き・ホテルマニアしか知られていませんでした。私自身も転職エージェントさんに勧められて、採用試験を受けたのでした。

私が在籍していた2011年から2016年の5年ちょっとで、会社が全国区になり、海外進出もするし、テレビにしょっちゅう社長が登場し…会社の成長を目の当たりにしましたが、今現在も成長し続けている会社です。

その星野リゾートの成長を牽引する、星野代表のすごさはどこにあるのか。

私の私見ですよ。

あくまで私が思っていることですけど。

私が考える星野代表のすごさの肝は…

誰とでもいつもフラットな関係をつくるところ

星野リゾートは「フラットな組織」を大事にしていて、中間管理職的な役職が他社に比べてほんと少ない会社です。

みんな「＊＊さん」と呼びあいます。上司を肩書きで呼ぶこともないし、部下を呼び捨てすることもない。家族経営の会社で「星野さん」が多いため、代表と専務だけは肩書きで呼びます。

マネジメント職は立候補制で、立候補プレゼン大会に出ないと「昇進」できない。いわゆる「課長」「部長」に当たる職から一般プレイヤーに「降格」することも普通に起こる。

そういうかなりフラットな社内の人間関係があるから、接客がマニュアル一辺倒でなかったり、常にあたらしいアイデアがみんなから出てきて、宿の魅力につながっています。

フラットな組織であることは、星野リゾートの大きな強みです。

一方で、新卒から星野だった人が転職後に、社内のお偉いさんとのやりとりに悩む、もしくは周りを冷や冷やさせることもよくあるとか笑

星野リゾート内がフラットな組織になっているのは、代表の星野佳路さんがまさにフラットな人間関係で生きている人だから。

中小企業は、社長の在り方が全て、と聞きましたが…本当にそうだと思います。

星野代表はほんっと、会社のトップだからって全然えらぶらない。そして、国の大臣とか超大企業の社長ともフツーに会う。

人の上にも立たないし、下にも入らない。

上下関係のある世界で生きていない人だと私は思っています。

例えば。

10年以上前から社長室を持たず、リモートワークスタイルで、各拠点で社員と肩並べて仕事をする。

年に一度の代表の経営方針発表プレゼンは、デザインをオシャレにして、音楽を入れ、クイズを入れ、みんながおもしろがって聴いてくれるように、工夫する。

おもしろくて、相手にもメリットがあることなら、大手のJRでもJTBでもマスメディアでもどんどん提案しようと言うので、担当スタッフがドギマギすることもある。

他のベンチャー企業や個人でも「この人／この会社、おもしろいね」と思ったら、積極的に関わっていく。

代表のスキー合宿にお邪魔すると、代表があれこれとアレンジして「おもてなし」してくれます。みんなにスキーを楽しんで欲しいからと。そしてご自身も楽しんでいる。

そういえば昨年も、国交省の大臣と会うときに「３密回避 星野リゾート」というオリジナルTシャツ着ていきましたからね笑

▼これ
https://www.hoshinoresorts.com/information/release/2020/10/112797.html

大臣に失礼がないように…なんて全く考えていない笑  絶好のテレビ露出の機会に、どうしたら星野リゾートのメッセージをおもしろく伝えられるかを考えていると思う^^

こう書くと「おもしろい」を大切な価値観にされていることも肝だと思いますが、「おもしろい」を生きられるのは、フラットな関係性がベースになっていると思う。

人の上にも立たないし、下にも入らない。

上下関係のない世界で生きる。

私も上下関係の世界ではない、別の世界を作り始めたところ。そういえばこんな身近に、体現している人がいたわ、と思い出しました。

質問をくださった金さん、ありがとうございました！

星野リゾートの宿、また泊まりに行きたいな。社長に会いたいな^^

想いから始めるマーケティング戦略コンサルタント
上杉惠理子